2011年7月4日月曜日

「十二単」着装体験

去る6月17~19日
「第26回日本伝統衣裳の復元・きもの展」にて
「特別講演と十二単姿体験」が開催されました。



NPO法人日本時代衣裳文化保存会理事長であり
小林豊子きもの学院学長、
さらに着装道宮島流衣紋宗家である宮島健吉先生による
特別講演「時代衣裳を通して語り伝えたい“日本の心と美”」
にお集まりいただいた沢山の方々に
十二単の着装を体験していただきました。



十二単の俗称で知られる「唐衣裳装束」は
正式に着用すると10kgを超える重さ。
平安時代の宮中では、私的な時間には袿から抜け出し
外した袿は着た時の形状をキープ、
公に出る際にはそのまますっぽりと羽織り元の姿へ
という事が繰り広げられていたとか。



いわゆる蛻の殻(もぬけのから)の語源であるとも言われる
「裳抜けの空」の状態ですが
宮島先生はこれを源氏物語の中で
光源氏の愛を拒み、薄衣一枚を脱ぎ捨て逃げ去った女性になぞらえ
「空蝉(うつせみ)」と呼びます。

空蝉の身をかへてける木のもとに なほ人がらのなつかしきかな
     ― セミが脱け殻を残して姿を変え去った後の木の下で、
         もぬけの殻の衣を残していったあの人の気配をやはり懐かしく思う

講演で語られた、重たい衣裳を「着続けること」
すなわち「しつづける」が「しつけ(躾)」に結びつくことに通じる
なんとも慎み深く品の良い振る舞いでありながら、
本人の矜持が強く感じられる行為です。



3人の衣紋方による着装は「陰」である右手から腕を通すなど
全て「陰陽道」に基づき進められます。

着装実演を担当してくださいましたのは
作法に則った美しい所作はご観覧のお客様を魅了していました。


ご協力ありがとうございました。

2011年6月8日水曜日

中学校きもの授業

来る6月27・28日、
札幌市立稲積中学校において
家庭科授業の一環として「きもの授業」を実施いたします。

中学校での「きもの授業」は
既に昨年および今年2月に札幌市立手稲西中学校において実施しておりますが
当ページにはアップしておりませんでしたので
改めてご報告させていただきます!

授業は講義と実習で
講義では日本人の特質とも言える礼節を尊重し他者を思いやる心を振り返り
そこから生まれる礼儀作法と民族衣装としてのきものの成り立ちを、
実習では実際に浴衣を着ることで服飾文化としての「日本」を
改めて体感します。



短い時間ではありましたが
生徒さん達それぞれに感じるところがあり、
終了後、感想文をお寄せいただきましたのでご紹介させていただきます。


きものは着るタイミングがそんなに多くないので着られて良かったと思う。
思った以上に難しくてとまどったりしたが
教えてくれる先生に助けてもらえたので何とかできた。
将来何かの時にきものを着るときはこの授業を思い出すと思う。
今、日本ではチャラチャラした人がいっぱいいるが、
日本の文化をやっぱり大切にしていかなければならないと思う。
あの先生方はその文化を守る人=日本の代表的存在だろう。
外国人は日本のきものを見てびっくりしたり興奮したりする。
今の日本人は興味を示さない、自分もその一人だったが…
しかし今回の授業を通して多くの三年生に興味を持たせたのではないだろうか。
自分もその一人です…
今回学んだことを大切にして、将来役立てていきたいと思う。


現代の中学生にとってきものは未知の存在。
客観的に捉えるところから始まり、文化としての意義、
さらには精神性へと深く掘り下げていくのが私たちの課題であると感じました。


2011年5月29日日曜日

大学で特別講演!

北海道教育大学札幌校において
一年生を対象とした授業の一環で
宮島理事長による講演を開催することが決定しました。
 
教育者を目指し門をくぐられたばかりの若者たちへ
不変の日本文化をお伝えいただけることと思います。
一般の方々も入場可能となっておりますので
教育的な視点から捉える日本の服飾・着装文化に
ぜひ触れていただきたいと思います。
今 改めてその存在価値を高めていることを
実感していただけることでしょう。


「きもの、時空を超えて」
  6月16日(木) 14:40~16:10
  国立大学法人北海道教育大学札幌校 講堂
    (札幌市北区あいの里5条3丁目1-3)
  参加料・事前登録無料  直接会場にお越しください


お問い合わせ
  きものDo~NPO法人日本時代衣裳文化保存会事務局
  011-280-1020

2011年2月16日水曜日

「着装道」第4回研修会

2月13日
「着装道 宮島流衣紋研修道場」第4回研修会
札幌・小樽・岩見沢地区開催が行われました。

今回はいよいよ時代衣裳の基幹とも言うべき「十二単」の着装を
下準備からひとつひとつの所作を確認しながら仕上げまでを行います。

相モデルで進めるため、着替えのし易いよう「浴衣」姿での研修ですが
礼法の基本「衣紋礼」からきっちりと進めてまいります。

普段のきもの着つけではプロのみなさんも、
手にする機会の少ない衣裳の扱いにはたどたどしさも…

衣裳も重く、「お方様(モデル)」役では身体的にも大変ですが
仕上がった姿には思わずにっこり。

まずは「形」から学ぶ着装ですが、体験することで理解を深め、
所作のすべてに精神が宿るまでに回を重ねて行きたい。
心地よい疲労の中に、新たな決意が芽生えました。

2011年2月6日日曜日

いきな女の江戸ぐらし

2月5日
当会が所蔵衣裳の展示提供をしております
北海道立近代美術館の特別展「浮世絵細見~いきな女の江戸ぐらし」が
開幕しました。

着装道宮島流衣紋研修道場の方々のご協力で
粋な芸者を作り上げ
オープニングに先立ち開催されたセレモニーに出席。

関係各位のご挨拶のあと
「さっぽろ人形浄瑠璃芝居あしり座」による人形浄瑠璃が披露され
平素は閑静な館内に明るい調子が響き渡り、盛り上がったところで
いよいよテープカットへ。
スーツ姿の紳士と並び、芸者衆もはさみを手にしました。

展示室へ入場されるお客様から「こんな機会はめったにないので」と
次々に記念撮影を求められる売れっ子ぶり
美術館にいつもと違う艶やかな空気をお届けできたのでは…

暖簾の向こうには
浮世絵を中心に江戸の粋を生み出した様々な道具類と並び
当会所蔵の「花魁」衣裳が展示されております。

特別展「浮世絵細見~いきな女の江戸ぐらし」は
3月13日(日)までの開催です。
お見逃しなく!


2011年1月28日金曜日

花魁衣裳が道立近代美術館に!


2月5日(土)~3月13日(日)北海道立近代美術館で開催されます
特別展「浮世絵細見~いきな女の江戸ぐらし」
当法人所蔵の花魁衣裳が展示されることになりました。

この展覧会は
江戸時代 暮らしの中から生まれた「いき」という美意識を
浮世絵をもとに探ってゆく、というもの。
当時、トレンドが作り出されていたのは遊郭や歌舞伎の世界。
容姿端麗・学芸に秀でたスーパースター=花魁の衣装は
トップモードと言えるでしょう。


学芸員の方が国内に数点ある花魁衣裳の中から
こちらの衣裳の秀逸さに目を留め展示を決定されたとか…
大勢の方々にご覧いただく機会を頂戴し非常に光栄です!!

開幕となる5日にはオープニングセレモニーが行われます。
きものDoでは、
着装道宮島流衣紋研修道場の皆さんに着装のご協力をいただき
数名の「芸者衆」を登場予定でおります。
皆様にもぜひきもの姿で会場に彩りを添えていただきたいと思います。

オープニングセレモニーは  2月5日 9:30より(30分程度)

セレモニー終了後、無料でご観覧いただけるカードを用意しております。
参加希望の方はお早めにお申し出ください。(数に限りがございます)


きものDo~NPO法人日本時代衣裳文化保存会事務局 
  011-280-1020



2011年1月9日日曜日

中学教諭のための和服着装講座

 1月7日
北海道技術・家庭科教育研究会の後援による
「和服着装指導者育成講座」を開催いたしました。 

中学技術家庭科教諭の皆さんが
実際の教育現場で和服着装の指導を行うため
基本的な知識と技術を身につけていただくプログラムとして
毎回札幌市内・近郊の学校からご参加いただき
今回で6回目をむかえます。

まずは
日本時代衣裳文化保存会理事 佐藤豊朱先生による講義からスタート。


「おもてなしの心」と題し
江戸前期の儒学者 中江藤樹の教えから
日常心がける五つのことについてお話いただきました。

  なごやかな顔つきをし
  思いやりのある言葉で話しかけ
  澄んだ目でものごとを見つめ
  耳を傾けて人の話を聴き
  まごころをもって相手を思う

そして何より、正直であることが大切と説きます。
規範となる教師として
改めて自身を振り返る教諭の皆さんのお姿がありました。

そして、心を形にするマナーとして、
お盆の持ち方を実習していただきました。
日常、茶菓をお運びする作法から
式典などでの証書盆を掲げての動作まで
礼節を形にすることに意識を向け行いました。


卒業式を前に皆さんの意気込みを感じられます。


卒業式と言えば「袴姿」。
着つけの実習は教諭の皆さんの自装に焦点を置き、袴に挑戦。


国際的な文化交流を視野に入れた英語教諭の方もおいでになり
「自分の国の文化を語れるよう生徒に指導したい。
まずは自分がわかっていないと…」とお話しくださいました。

先生から生徒へ、
着つけを通して美しい日本の心をお伝えしていただけるよう、
きものDoがお手伝いさせていただきます!