2011年11月1日火曜日

「きものの日」無料講習開催!

11月15日はきものの日 ―
「七五三の日に家族そろってきもので出掛けて欲しい」
そんな願いから、昭和41年 全日本きもの振興会が
11月15日を「きものの日」に制定しました。

NPO法人日本時代衣裳文化保存会では
全国和装学院連絡会主催
1日無料きもの着付け教室を開催いたします。


11月13日(日) 10:00~12:00

・札幌
  札幌市中央区大通西11丁目4番地 大通藤井ビル3F
  NPO法人日本時代衣裳文化保存会
    011-280-1020

・岩見沢
  岩見沢市桜木1条7丁目5ー8 小林豊子きもの学院岩見沢事務局
  0126-25-1045

・室蘭
  室蘭市東町2丁目23-25 小がねビル2F 小林豊子きもの学院室蘭事務局
  0143-45-1045

・函館
  館市本町26番15号 ライオンズMS五稜郭2F 小林豊子きもの学院函館事務局
  0138-51-1045

・旭川
  旭川市2条通り10丁目2024-3 小林豊子きもの学院旭川事務局
  0166-26-1045

・帯広
  帯広市西1条南11丁目2番地 帯広東急イン1F 小林豊子きもの学院帯広事務局
  0155-23-1045


旧暦15日は万事に大吉とされる鬼宿日。
きつけに挑戦してみませんか?

お申し込み・お問い合せは

上記電話番号 
または
E-mail info@kimono-japan.co.jp

へご遠慮なく!

2011年8月17日水曜日

「着装道」第一期終了

8月4日
「着装道 宮島流衣紋研修道場」第6回研修ならびに
免許状授与式が行われました。

昨年9月、
NPO法人日本時代衣裳文化保存会理事長であり
小林豊子きもの学院学長を務める宮島健吉先生が
宗家として、永年に渡る研究の成果を次世代へ向け教え伝える
研修機関が始動いたしました。


第一期最後となる研修は
白拍子水干姿の仕上げとも言える
「首上の緒」の結び方、「盤首」の変化、「細太刀」のつけ方を
学びました。


「結び」とは魂の宿る「産霊(むすび)」。
結び目のひとつひとつ、「陰陽」を忠実に守り進めることを身につけます。


そして、全6回の研修を終えた門下生57名が
第一期生として免許されました。



宗家からは
「自名の許状を自らお渡しでき、感無量。
人生の輝ける日となりました。」とのお言葉を頂戴し
免許状とともに時代衣裳への思いも授けられました。

現在、旧華族である山科家・高倉家により伝承されている衣紋道。
開祖とされる源有仁公が道を開いてから900年近く、
「着装道 宮島流衣紋」として時空を超え、
いにしえの歴史を再現、未来へ向け伝えてまいりたいと
 決意を新たにいたしました。



2011年8月16日火曜日

北海道高等学校家庭科教育研究協議会 服飾文化セミナー


7月29日
北海道高等学校長協会家庭部会からの要請を受け
家庭科教員対象の体験研修講座を実施しました。

この会は
「心豊かな生活の創造を目指し
生徒一人ひとりの能力の伸長を図る家庭科教育のあり方」
を研究テーマに家庭科教員の資質向上を目指すものです。
昨年、NPO法人日本時代衣裳文化保存会が初めて講座を担当させていただき
ご参加教諭のみなさまからの好評を受け、本年も開催の運びとなりました。

信田理事による講演では
蚕や植物など自然の命から生成される衣が身体を防護する衣服となり
自然と共生することから育まれる感性をプラスして
美しい日本のきものが生まれ服飾文化が形成されていく過程から
「命の尊さ」が説かれます。


十二単の着装実演では
三人がかりで一枚一枚きつけられていく様に驚きの面持ち。
教科書で見慣れている宮廷装束の実態が明らかにされると共に
全て決まりのある上に成り立つ衣紋の行程に「礼節」を見ます。


さらに、皆さんにも十二単を実際に羽織っていただき
重みを体感していただきました。
袖口に見える「かさねの色目」に改めて注目、
色の合わせ方に決まりがあるのか、年齢による差異があるのかなど
質問があげられました。


来年は全国大会が札幌で開催されることになっており
そちらの要請も受けたまわっております。
 ご参加いただく教諭の皆様の意欲にお応えできるよう
準備を進めて参りたいと思います。

2011年8月15日月曜日

カルチャーナイト2011


7月15日
美術館や警察署など、公共・文化施設を夜間開放し
市民が地域の文化を楽しむ行事、カルチャーナイトが開催されました。
札幌で開催されるようになってから9年、
今回は105の施設が参加、「日本時代衣裳展覧室」は昨年に続き2年目となります。

今回のテーマは「風」。
風に揺れる風鈴の音のように
日本の時代衣裳の美しさがご来場の皆様に安らぎをお届けできたら…

本年は
札幌大学・北海商科大学・市民グループの3団体42名を含む
72名の方にご来館いただきました。


リピーターや留学生・親子連れなど歴史に関心を持つ方々が多く
中でも今回初めて展覧室の存在を知ったという方からは、
「他にない素晴らしい展覧室、
もっと沢山の人に知ってもらいたいですね」とのお言葉をいただきました。


北海道の短い夏の長い夜。
昼間の暑さを払うように、爽やかな風が通り過ぎました。

2011年7月25日月曜日

中学家庭科きもの授業を実施

6月27・28日
札幌市立稲積中学で市内2校目となる技術家庭科きもの授業が行われました。

1年生129名を対象に講義からスタート、
小学校で蚕を育てた経験のある生徒さん達も多く
既に授業の中で繊維について学んでおり
きものの素材としての「絹」の説明に
改めて生物の命と自分たちの生活の関わりを意識した様子でした。


1年生ということもあり、実技でははしゃぐ生徒も見られましたが、
家庭科教諭の積極的な働きかけで実施された今回の授業は
担任の男性教諭も自ら浴衣を着装するなどのサポートもあり
きものを日本の伝統文化として捉えるきっかけになったことと思います。


日頃目にすることも少ない和装は新鮮だったり不思議だったり…
今回の経験を体中にしっかりと染み込ませ
“日本人”としての精神を育んでいただきたいと願っています。


このあとも実施を予定している中学校が控えており
伝統文化の裾野が広がっていくことが期待されます。


2011年7月6日水曜日

教育大学で講演

6月16日 国立大学法人北海道教育大学札幌校講堂において
宮島理事長による講演「きもの、時空を超えて」が開催されました。
総合学習概論という授業科目の中で行われた特別講演には
教育者を目指し門をくぐられたばかりの一年生を始めとする学生の他
地域の一般の方々にも開放されました。

 

冒頭
学生さん達と同世代の頃のアルバイト先で受けたカルチャーショックが
現在のご自身の研究活動の原点となった経験に触れ
日本独自の生活様式から生み出されたきものが
日本人としてのアイデンティティを育む役割について語られました。



講演会場には平安時代の少女の正装である汗衫姿が展示されており
濃色の長袴の上に男子用の袴を重ねたり
衿元が男子のように丸首の形になっていたりと
女子の服でありながら男性の要素を持つことから
まだ性別をはっきりと区別しない少女の衣装であること、
4m50cmもの長さの裾に気を配りながらの起居動作が
心身に多大な影響を与え
これが女性としての「躾」につながることを説明。
ここから、服飾は自我の表出であると共に
着装の仕方による公私の区別の重要性についても説かれました。

質疑応答では、
未婚・既婚の別を明確にする振袖と留袖の理由など基本的な事から
研究対象である生地組織についてや
きものを着用することによる健康への影響についてなど
活発に質問があげられました。

 

講演終了後も
なかなか近くで見る機会のない時代衣裳の展示とあって
実際に手を触れ素材感を確かめたり、
重ね着の構成を探ったりと
非常に高い関心を持って見学されていました。



後日寄せられたレポートでは
「義務教育で日本の文化に直接触れる授業は少なかった」自身を振り返り、
「自分の4m後方を着配る心が日本人特有の思いやりや
おもてなしの心を生んだ」ことに感銘を受け、
「この文化をこれからこの国を担う子供に伝えていける人間になりたい」
と、率直に語られていました。
「この講演を機に自分の心に大きな変化を感じた」との感想もあり
教育の現場で、日本の服飾文化通し
自分のあるべき姿を改めて考えていただける
貴重な機会を頂戴し大変嬉しく感じております。

きものDoでは中学家庭科授業内でのきつけ・マナー授業や
高校での浴衣きつけ講座を実施しており
これらの活動の重要性を再認識することがでました。
ありがとうございました。







2011年7月4日月曜日

「十二単」着装体験

去る6月17~19日
「第26回日本伝統衣裳の復元・きもの展」にて
「特別講演と十二単姿体験」が開催されました。



NPO法人日本時代衣裳文化保存会理事長であり
小林豊子きもの学院学長、
さらに着装道宮島流衣紋宗家である宮島健吉先生による
特別講演「時代衣裳を通して語り伝えたい“日本の心と美”」
にお集まりいただいた沢山の方々に
十二単の着装を体験していただきました。



十二単の俗称で知られる「唐衣裳装束」は
正式に着用すると10kgを超える重さ。
平安時代の宮中では、私的な時間には袿から抜け出し
外した袿は着た時の形状をキープ、
公に出る際にはそのまますっぽりと羽織り元の姿へ
という事が繰り広げられていたとか。



いわゆる蛻の殻(もぬけのから)の語源であるとも言われる
「裳抜けの空」の状態ですが
宮島先生はこれを源氏物語の中で
光源氏の愛を拒み、薄衣一枚を脱ぎ捨て逃げ去った女性になぞらえ
「空蝉(うつせみ)」と呼びます。

空蝉の身をかへてける木のもとに なほ人がらのなつかしきかな
     ― セミが脱け殻を残して姿を変え去った後の木の下で、
         もぬけの殻の衣を残していったあの人の気配をやはり懐かしく思う

講演で語られた、重たい衣裳を「着続けること」
すなわち「しつづける」が「しつけ(躾)」に結びつくことに通じる
なんとも慎み深く品の良い振る舞いでありながら、
本人の矜持が強く感じられる行為です。



3人の衣紋方による着装は「陰」である右手から腕を通すなど
全て「陰陽道」に基づき進められます。

着装実演を担当してくださいましたのは
作法に則った美しい所作はご観覧のお客様を魅了していました。


ご協力ありがとうございました。

2011年6月8日水曜日

中学校きもの授業

来る6月27・28日、
札幌市立稲積中学校において
家庭科授業の一環として「きもの授業」を実施いたします。

中学校での「きもの授業」は
既に昨年および今年2月に札幌市立手稲西中学校において実施しておりますが
当ページにはアップしておりませんでしたので
改めてご報告させていただきます!

授業は講義と実習で
講義では日本人の特質とも言える礼節を尊重し他者を思いやる心を振り返り
そこから生まれる礼儀作法と民族衣装としてのきものの成り立ちを、
実習では実際に浴衣を着ることで服飾文化としての「日本」を
改めて体感します。



短い時間ではありましたが
生徒さん達それぞれに感じるところがあり、
終了後、感想文をお寄せいただきましたのでご紹介させていただきます。


きものは着るタイミングがそんなに多くないので着られて良かったと思う。
思った以上に難しくてとまどったりしたが
教えてくれる先生に助けてもらえたので何とかできた。
将来何かの時にきものを着るときはこの授業を思い出すと思う。
今、日本ではチャラチャラした人がいっぱいいるが、
日本の文化をやっぱり大切にしていかなければならないと思う。
あの先生方はその文化を守る人=日本の代表的存在だろう。
外国人は日本のきものを見てびっくりしたり興奮したりする。
今の日本人は興味を示さない、自分もその一人だったが…
しかし今回の授業を通して多くの三年生に興味を持たせたのではないだろうか。
自分もその一人です…
今回学んだことを大切にして、将来役立てていきたいと思う。


現代の中学生にとってきものは未知の存在。
客観的に捉えるところから始まり、文化としての意義、
さらには精神性へと深く掘り下げていくのが私たちの課題であると感じました。


2011年5月29日日曜日

大学で特別講演!

北海道教育大学札幌校において
一年生を対象とした授業の一環で
宮島理事長による講演を開催することが決定しました。
 
教育者を目指し門をくぐられたばかりの若者たちへ
不変の日本文化をお伝えいただけることと思います。
一般の方々も入場可能となっておりますので
教育的な視点から捉える日本の服飾・着装文化に
ぜひ触れていただきたいと思います。
今 改めてその存在価値を高めていることを
実感していただけることでしょう。


「きもの、時空を超えて」
  6月16日(木) 14:40~16:10
  国立大学法人北海道教育大学札幌校 講堂
    (札幌市北区あいの里5条3丁目1-3)
  参加料・事前登録無料  直接会場にお越しください


お問い合わせ
  きものDo~NPO法人日本時代衣裳文化保存会事務局
  011-280-1020

2011年2月16日水曜日

「着装道」第4回研修会

2月13日
「着装道 宮島流衣紋研修道場」第4回研修会
札幌・小樽・岩見沢地区開催が行われました。

今回はいよいよ時代衣裳の基幹とも言うべき「十二単」の着装を
下準備からひとつひとつの所作を確認しながら仕上げまでを行います。

相モデルで進めるため、着替えのし易いよう「浴衣」姿での研修ですが
礼法の基本「衣紋礼」からきっちりと進めてまいります。

普段のきもの着つけではプロのみなさんも、
手にする機会の少ない衣裳の扱いにはたどたどしさも…

衣裳も重く、「お方様(モデル)」役では身体的にも大変ですが
仕上がった姿には思わずにっこり。

まずは「形」から学ぶ着装ですが、体験することで理解を深め、
所作のすべてに精神が宿るまでに回を重ねて行きたい。
心地よい疲労の中に、新たな決意が芽生えました。

2011年2月6日日曜日

いきな女の江戸ぐらし

2月5日
当会が所蔵衣裳の展示提供をしております
北海道立近代美術館の特別展「浮世絵細見~いきな女の江戸ぐらし」が
開幕しました。

着装道宮島流衣紋研修道場の方々のご協力で
粋な芸者を作り上げ
オープニングに先立ち開催されたセレモニーに出席。

関係各位のご挨拶のあと
「さっぽろ人形浄瑠璃芝居あしり座」による人形浄瑠璃が披露され
平素は閑静な館内に明るい調子が響き渡り、盛り上がったところで
いよいよテープカットへ。
スーツ姿の紳士と並び、芸者衆もはさみを手にしました。

展示室へ入場されるお客様から「こんな機会はめったにないので」と
次々に記念撮影を求められる売れっ子ぶり
美術館にいつもと違う艶やかな空気をお届けできたのでは…

暖簾の向こうには
浮世絵を中心に江戸の粋を生み出した様々な道具類と並び
当会所蔵の「花魁」衣裳が展示されております。

特別展「浮世絵細見~いきな女の江戸ぐらし」は
3月13日(日)までの開催です。
お見逃しなく!


2011年1月28日金曜日

花魁衣裳が道立近代美術館に!


2月5日(土)~3月13日(日)北海道立近代美術館で開催されます
特別展「浮世絵細見~いきな女の江戸ぐらし」
当法人所蔵の花魁衣裳が展示されることになりました。

この展覧会は
江戸時代 暮らしの中から生まれた「いき」という美意識を
浮世絵をもとに探ってゆく、というもの。
当時、トレンドが作り出されていたのは遊郭や歌舞伎の世界。
容姿端麗・学芸に秀でたスーパースター=花魁の衣装は
トップモードと言えるでしょう。


学芸員の方が国内に数点ある花魁衣裳の中から
こちらの衣裳の秀逸さに目を留め展示を決定されたとか…
大勢の方々にご覧いただく機会を頂戴し非常に光栄です!!

開幕となる5日にはオープニングセレモニーが行われます。
きものDoでは、
着装道宮島流衣紋研修道場の皆さんに着装のご協力をいただき
数名の「芸者衆」を登場予定でおります。
皆様にもぜひきもの姿で会場に彩りを添えていただきたいと思います。

オープニングセレモニーは  2月5日 9:30より(30分程度)

セレモニー終了後、無料でご観覧いただけるカードを用意しております。
参加希望の方はお早めにお申し出ください。(数に限りがございます)


きものDo~NPO法人日本時代衣裳文化保存会事務局 
  011-280-1020



2011年1月9日日曜日

中学教諭のための和服着装講座

 1月7日
北海道技術・家庭科教育研究会の後援による
「和服着装指導者育成講座」を開催いたしました。 

中学技術家庭科教諭の皆さんが
実際の教育現場で和服着装の指導を行うため
基本的な知識と技術を身につけていただくプログラムとして
毎回札幌市内・近郊の学校からご参加いただき
今回で6回目をむかえます。

まずは
日本時代衣裳文化保存会理事 佐藤豊朱先生による講義からスタート。


「おもてなしの心」と題し
江戸前期の儒学者 中江藤樹の教えから
日常心がける五つのことについてお話いただきました。

  なごやかな顔つきをし
  思いやりのある言葉で話しかけ
  澄んだ目でものごとを見つめ
  耳を傾けて人の話を聴き
  まごころをもって相手を思う

そして何より、正直であることが大切と説きます。
規範となる教師として
改めて自身を振り返る教諭の皆さんのお姿がありました。

そして、心を形にするマナーとして、
お盆の持ち方を実習していただきました。
日常、茶菓をお運びする作法から
式典などでの証書盆を掲げての動作まで
礼節を形にすることに意識を向け行いました。


卒業式を前に皆さんの意気込みを感じられます。


卒業式と言えば「袴姿」。
着つけの実習は教諭の皆さんの自装に焦点を置き、袴に挑戦。


国際的な文化交流を視野に入れた英語教諭の方もおいでになり
「自分の国の文化を語れるよう生徒に指導したい。
まずは自分がわかっていないと…」とお話しくださいました。

先生から生徒へ、
着つけを通して美しい日本の心をお伝えしていただけるよう、
きものDoがお手伝いさせていただきます!